日照と葉焼け<この夏の反省>      2002/09/25

デンドロビュームには夏の直射に強い品種がたくさんあります。
ミニカトレヤの中にも比較的日照が好きで、30〜50%遮光では
花がつかない品種があるのです。
Slc. Estella Jewell `Kazumura`も4〜5年の間株はすごく元気
なのに花が咲きませんでした。
そんな折に須和田農園さんを尋ねました。
須和田さんはこの花の本家本元と記憶していたので質問を
してみました。
その時答えていただいたのは江尻光一さんの息子さんでした。
「カズムラがいっこうに花が咲きません。どうしたら咲かせられる
のでしょうか?」
「もしかしたら遮光下で栽培していませんか?」
「はい。50%遮光していますが・・・・。」
「成る程。それではいつまで待っても花は咲きませんよ。この
株は日照がすごく好きなので直射光の下で育ててみてください。」
 
そこで、昨年は直射光で育ててみました。見事に久しぶりの
開花を見ることができました。
今年も昨年同様遮光をしないで栽培したのです。
ところが何箇所も「葉焼け」をしてしまったのです。
やはり、今年の連日の猛暑には勝てませんでした。
このように、いくら日照が好きでも限界を見極める必要がある
ようです。その加減がコツと言えるのでしょう。
同じ条件で並べて置いたSlc. Kagaribi Dawn `red star` 
は葉焼けは全く見られませんでした。
 
「カズムラ」を持っていて花が咲かないとお嘆きの方、是非
来年こそ葉焼け寸前までの日照で花を咲かせてください。
理想は10〜20%遮光がベストだと思います。


  葉焼けについて
 
写真で解る通り慣れないと病気と間違えやすいの
ですが、斑点やかすり模様はなく、はじめ脱色状態
になりやがて褐色から黒色に変わって、部分的に
枯れるので判別できます。
葉焼けは室内から急に強光線下に出したり、高温
時の風通しの悪い遮光しない場合に発生します。
対策としては、風通しを良くするか適切な遮光を
する。
写真は「カズムラ」の葉焼けです。