ミニカトレヤを主体にした
 栽培ポイント         関東地区埼玉県

このコーナーでは初心者向けに基本を中心に解説していきます。間違いや不具合が
ありましたら気軽にご指摘ください。
順次内容を充実していきますので、皆さんからの質問をお待ちしています。

ここに記載した内容はあくまでも参考であり、あなたとそれぞれの「らん」に合った
栽培ポイントを確立していってください。栽培の環境やらんの性質によっても違って
きます。一番のポイントは
「現物を観察する」に勝るものはありません。       


ミニカトレヤの豆知識

ミニカトレヤとは
一般的には株丈20cm以下のカトレヤをミニとして区別されています。
20〜30cmをミディカトレヤと区別していますが、厳密なものでは
ありません。
最近は品種改良が進んで、美しく丈夫で花付きの良いミニカトレヤが
沢山出回っています。
低温にも強く場所をとらずに栽培が容易なミニカトレヤは、初心者
にはお薦めの洋らんと言えるでしょう。
昔は「温室がなければ洋らんは育てられない」が定説でしたが、
現在では全く通用しなくなってしまいました。
一般のご家庭の部屋の中で充分に冬が越せますのでそのような
種類から始められると良いでしょう。
特に名称の頭に記されている、属名にSの付いている
品種(Sc. Sl. Slc.など)はソフロニティスが交配の親のため寒さ
には強い性質があり比較的育てやすい種類です。

  
高温が嫌い
自生地が赤道に近いことから暑さには強いと誤解されやすいのです。
彼らの生育地は高山地であったり、常に風が吹く、霧が立ち込める
などで、強い光線のわりには低温環境なのです。
従って日本独特の蒸し暑い気候は苦手なのです。
そこで夏にいかに涼しく過ごさせるかがポイントです。
35℃以上、時には40℃になっても風があれば問題ないとの意見も
あります。


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温度管理

夏期は遮光と通風でなんとか対処出来ますので、冬期について
考えてみましょう。
温室やサンルームの場合は最低温度は15℃くらいに設定すれ
ば問題はないでしょう。12℃で管理している先輩もいます。
温室がない場合は居間などの比較的暖かい部屋に置けば冬越
し出来るものです。その場合最低8℃は欲しいので朝方の日の
出前に温度を測定してみてください。
最近の住宅は密閉が良いのでだいたい8℃くらいは保てるよう
です。測定が大変な場合は「最高最低温度計」を購入しましょう。
もしそれ以上に下がる場合はダンボール箱に入れるかかぶせる 
ことをして保温をしてあげましょう。
15℃を保てる場合は休眠していないので通常の管理ができます
それが出来ない場合は殆ど乾かしぎみに保ちます。
日中の最高温度は25℃がベストです。
また日中の置き場はレースのカーテン越しの窓際が理想です。
 
が大好き 
自生地では常に風が吹いています。日照も好みますが強光線の元
では葉焼けを起こしやすく風があることで防止もでき、病害虫の発生
も少なくなります。
そのために高温になりやすい温室などでは攪拌扇や扇風機が欠か
せません。我が家のサンルームでは20cmの扇風機が常時24時間
止まったことがありません。もちろん冬の夜でも・・・・・。
これは、室内の空気を攪拌することで温度の均一を図り暖房費の
節約にも効果があります。
風の強さとしては約1M/secが良いと言われています。

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■ほど良い日照 
真夏の日中にカトレヤの葉に触ったことがありますか。予想以上に
高温になっていて驚かされます。葉焼けすると言うのがうなずけます。
全ての洋らんは日照が好きですがやはり適量があります。
温度が低く風があれば直射に耐えますが、通常は環境が整わない
ために遮光が必要になるのです。
『葉を見ると日照の好みが解る』とも言われています。巾が広く横に
広がっているものは強光線は好まない。反対に葉が狭く立っている
ものは強光線は好き。これはめやすですが覚えておくと置き場や
管理に役に立つと思います。


葉水[シリンジ]
一般に洋らんは葉水が好きです。自生地では毎晩霧が立ち込めて
株をしっとり濡らしているそうです。カトレヤなど葉の厚い植物の多くは
昼間は気孔を閉じて蒸散を防ぎ、夜になると気孔を開いて活動を始
める性質を持っています。(カム植物)
特に日没後の葉水はカトレヤが活発に活動し、株の生育にとても
効果的だそうです。夏の屋外では水の蒸発により周囲の温度を
下げるので一石二鳥です。
室内ではハンドスプレーで4000〜5000倍の液肥を散布すればより
効果的でしょう。

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■植え替え
特に水苔は古くなると酸化したり腐って目詰まりし、らんの生育に
支障をきたします。そのためミニカトレヤの場合1〜2年で植え替え
します。
□植え替えの適期
 ・株の状態  新芽(リード)や新根が動き始めた時。
 ・温度     18〜25℃(3〜5月・9〜10月)
□方法     古い水苔を全て取り除き、傷んだ根をカットして、
          小さめの素焼き鉢に新しい水苔でやや硬めに
          植え付ける。
□植え替え後 半日陰に置き、7〜10日は葉水のみ。

■植え込み材料
  【コンポスト】

洋らん用には沢山の種類のコンポストが市販されています。
水苔(ミズゴケ)、バーク、軽石、ヤシガラチップなどいろいろですが、
それぞれに特色があり選択に迷います。この中で一般に多用されて
いる物は水苔です。理由としては保水性、肥持ちが良いところです。
しかし問題点としては、通気性がやや悪く、特に有機質の肥料を与
えると痛みやすく、値段が割高である。
水苔で初心者が失敗することに、乾かないのに水を上げすぎて根ぐ
されして、枯れたり作落ちしたりで失敗することが多いのです。
そこで現在、管理人が実績からコンポストとして
「モミガラ薫炭ベースコンポスト」を推奨しています。
利点としては<安価で扱いやすく生育が良い>ことです。
詳しい解説は 「こちら」 をクリックしてください。
               
その他に考慮したいのは乾きにくい場合には素焼鉢、乾きやすい
場合にはプラスチック鉢を組み合わせます。
さらに植え方の方法にはバスケット植え、ヘゴ板、コルク付けなどが
ありますので慣れてから挑戦してみましょう。
 
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