更新2009/09/26
洋らん質問コーナー |
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項目 | 質問内容 | 回 答 |
花 | 胡蝶蘭の花はいつ頃切ればいいのですか。 | 綺麗な花は長く楽しみたいのですが、株が疲れることもあり株のためには早くきる方が良いのです。 目安としては初めの花がしおれてきた頃か、先端の花が開花する頃が良いでしょう。 切る位置は花茎の元を2cm位残した位置でカットします。花は切花として楽しみます。 なお、エクエストリス(equestris)等の小輪系は輪数も多く花期も3ヶ月になるものがあります。 このような種類は茎基から10輪以内が開花したら、 期間にして2ヶ月以内でカットしてあげましょう。 |
鉢 | らんを植え付けるのに素焼き鉢を用いるのはなぜですか。 | 一般にらんの根は空気を好みます。そのために鉢の中が早く乾くことは生育に良い条件となります。素焼き鉢は微細な穴が無数に開いていて通気性が良いため、一般のらん栽培には最適と言う訳です。 ただし、乾き過ぎを嫌うらんには塗り鉢やプラ鉢を使います。また、業者はコストダウンや美観を考えてプラ鉢を多用しています。 カトレヤなど自分で育てる時には素焼き鉢に植え替えた方が良いでしょう。 |
水やり | 水をあげるタイミングが良く解りません。 水やりのコツについて教えてください。 |
一般に地生らん(シンビジウムやパ フィオペディラム)は水が好きですの で難しくはないので、 着生らんについてカトレヤを例にして 説明いたします。 基本的には「根が乾いたらあげる」 が原則です。 成長期で温度が15℃以上であれば 株の頭からたっぷりあげましょう。 反対に12℃以下の低温時の休眠期 や開花期には、根を完全に乾かすま で水はあげません。 コンポストの表面が乾いていても根 はまだ濡れています。表面が乾いて から2〜3日してからと言うのはその 為なのです。 水やりのタイミングはその株その鉢 によって異なるので、全てを一様に 水をあげるのは問題なのです。 コンポストを触ったり、鉢を持ち上げ て重さの違いを感じたり、 素焼き鉢の色の変化を見たり それぞれに工夫をしてらんが水を 欲しがっているタイミングを見極める ことが必要です。 低温時の水の量の目安は成長期の 20〜30%。言い換えればコンポスト が湿って夜までには乾くぐらいの量 と考えればいいでしょう。 一般草花との違いはらんの根は水 以上に空気を欲しがるものと心得ま しょう。 |
蕾 | 途中で黄変したり黒くなって 開花しないのはどうしてですか。 |
沢山栽培していると良くある現象です。 原因のいくつかを上げてみますので、 それらを注意して無事開花をさせて 楽しみましょう。 □環境の急変 置き場所を変更したりで温度差が 大きく変化したなど。 □水不足 花茎が伸びる、蕾がふくらむ、花が 開くなどの時は水を欲しがります。 □湿度不足 空中湿度としては60%以上は必要 とされています。冬場など特に暖房の 効いている時は乾燥に注意しましょう。 蕾のうちは時々霧水をかけてあげる のも有効です。 □蒸れてしまった場合 室内やワーデアンケース、温室で25℃ 以上の高温で無風の状態は危険です。 換気や攪拌を忘れずに・・・・・。 □肥料が効いている 開花時期、特に窒素肥料が効いて いると途中でダウンすることがあります。 □株の病気 特にウイルス病にかかっている場合。 蕾や開花に開かない、半開き、奇形など のトラブルが発生します。 この場合は諦めて株を処分しましょう。 |
花 | 花を長持ちさせるには どうしたらいいですか。 |
基本的には上記の蕾の場合に 似ています。 花は種類によって寿命がまちまち です。その中で出来るだけ長く もたせるためには、いくつかの ポイントがあります。 □環境の急変を避ける。 特に急な温度変化を嫌います。 □温風や冷風には当てない。 置き場所に注意をしましょう。 □空中湿度を保つ。 開花中は60〜80%を保ちま しょう。 □花に水をかけない。 シミになったり、黒い斑点が出たり トラブルのもとです。 □花を触らない。 変色したり、しわになったりで花が 傷んで早くしおれます。 □昆虫を寄せ付けない。 受粉した花は1〜2日でしおれて しまいます。 □肥料が効いていないこと。 特に窒素肥料は花の色や寿命に 悪影響となります。 ただし、開花中は株に負担がかかっている ことも事実です。 来年の花のためには早めにカットしたい ところです。変色してきたり、一部がしおれ てきたら早めにカットしてください。 |
道具 | ハサミやカッターの消毒はど のようにすれば良いですか。 |
病気、特に「ウイルス病」(バイラス病 とも言う)の感染を防止するために、 必ず株ごとに消毒をします。 「ウイルス病」は初期の頃は判別でき ません。 □消毒液に浸す 第三リン酸ナトリウム(リン酸三ナト リウム)の3%溶液に5〜10分浸して 使います。 効率を考える場合は2セット用意します。 □火炎消毒 簡易的にはガスライターやガスバーナー の炎でカッター部分を焼く方法があり ます。 |
植え替え | 植え替えの時期が良く わかりません。 |
一般の洋らんの本に「3〜4月は植え替え の時期」と解説しているものがあります。 これは全てに当てはまることではありま
せん。 らんには膨大な種類があり、その性質も
多種多様なのです。 従って全ての管理が同一にはなりません。 最も無難で推奨できるのは、「その株の 成長が始まった時が植え替えの適期で ある」と言うことです。 その理由は、植え替えではどうしても根を
傷める事が多くその株に活力のある時期 を選べば回復力があり、ダメージが少なく その後の生育も順調になるのです。 従って株を良く観察して、新芽が伸び出し
たり、新根が元気に伸び始めるころがその 株の植え替え時期と判断してください。 結論は「植え替え時期は株ごとに異なる」
です。 ただし、厳しい環境の真冬と真夏はできる だけ避けたほうが無難でしょう。 逆に根を全く傷めなければいつでも出来る
ことになります。 鉢増しはその意味でとても楽な作業です。 特例として、根腐れなどのダメージを受けた
株を助けるためには時期を選ばず早めに 植え替えて、環境条件(適温15〜25℃。 湿度60〜70%)を整えて管理してください。 2003/03/11 |
肥料 |
肥料のやりかたを教えてください。 |
肥料のやり方には基本条件があります。 その条件とは・・・・
□株の成長している時期のみ。
成長が停止している時、蕾が出来たり
開花時期には肥料を切ります。
根が伸びたりバルブや葉が成長して
いる状況を良く観察して施肥をしましょう。
固形の化成肥料(マグアンプKなど)
3mm位の粒 5〜6粒/3号鉢。3ヶ月に1回
液肥(ハイポネックスなど)
1000〜1500倍。1〜2回/月
□温度が最低15度以上保てること。
冬場は温度が低くなると休眠状態の株
が多くなります。そんな時には肥料は
いりません。あげても吸収できません。
15度以上の温度が保てる場合は生育
している株にのみ薄い(2000〜3000倍)
液肥をほどこします。
□少なめの量
上記にも表記しているように肥料は多い
より少ない方が安全です。
肥料は多すぎたり、時期を間違えても根腐れ
を起してやがて枯れてしまいます。くれぐれも
注意しましよう。
また、最近園芸店などで売っているアンプ型
の鉢に差して使用するものは、肥料ではなく
栄養剤(活力剤)です。
肥料は肥料としてきちんとあげましょう。
2003/09/11
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